この映画知ってますか? 3
2001年宇宙の旅
あらゆる世代、たとえ3001年になっても鑑賞に耐えるであろうと思わせる凄み、天才のみが到達し得る哲理の断片が、一秒二十四コマのフィルムの連なりに埋め込まれています。
製作発表当時の原題が『星々の彼方への旅』だったことからも明らかなように、2001年という年代設定は未来を表現する記号に過ぎず、精緻な科学考証に裏づけられた映像も、キューブリック監督の美学あってのものであることを忘れるべきではない。
月面から見える太陽と地球の位置がおかしいといった類いの野次は無視してもよく、この構図が欲しいとキューブリックが思えば、それは映画の中では真実になる。
これはSFというより、アーサー・C・クラークの原作を水先案内人に、キューブリックという天才の内面世界を旅する史上最大規模のロードムービーなのだ。